デザインは人間の生活・文化をより豊にするための科学です。
本学における工学部デザインコース,大学院融合理工学府デザインコース(博士前期課程/博士後期課程)は東京高等工藝學校開校以来100年にわたる長い歴史と伝統を引き継ぎつつ,常に時代に相応したデザイン教育研究を実施してまいりました。
これからも豊富な実績に加え,デザイン学諸領域の最新の知見を融合し,この分野における指導的な役割を果たすと共に,これからのデザインに求められる多様で高度な要求に対応できるデザイナー・デザイン研究者を育成することを目標としています。
工学部デザインコースは大学院デザインコースとの連携のもとに,我が国における高度なデザイナーならびにデザイン研究者の最高の教育研究機関としての役割を担っていきたいと考えております。
デザインコースの目標
“デザイン領域において、つねに何が必要であるかを考え、それを実現できる人材を育成する。”
1.「自由・自立の精神」
- 自己の提案・研究のオリジナリティーと意義を認識し、目標を自ら設定できるとともに、他の提案や研究と比較してそれらを評価することができる。
- 自己の提案・研究が社会に対してどのような影響を与えるかを認識し、工学倫理の観点から評価することができる。
2.「地球規模的な視点からの社会とのかかわりあい」
- デザインが果すべき役割を、社会と文化の多様性の観点から考察することができる。
- 世界のデザインの動向について常に洞察する意欲を持ち、それに対応する新しい知識や技術の獲得に積極的に取り組むことができる。
3.「普遍的な教養」
- 生活環境と文化の多様性について、自然科学、人文科学、社会科学を包含した広い視野の上にたって考察することができる。
- 社会・自然・環境に配慮した問題提起とデザイン提案を行うことができる。
4.「専門的な知識・技術・技能」を修得するために
- デザインの歴史と成り立ち、デザインの思考と技術、デザインの科学的アプローチを修得・理解し、理論と実践を融合した総合的なデザイン活動を行うことができる。
- 自らのアイデアを平面的・立体的・時間的に表現することができるとともに、デザイン活動のプロセスを、図や表、数式などを用いて視覚的に表現することができる。
5.「高い問題解決能力」
- 様々な課題に対峙することにより培われた知識、技術、勘、自信により、様々な視点から問題を捉える、また新たな問題として定義する、その問題に関して全体最適を目指したソリューションを提案できる。
- 他の工学領域とデザインの関連性を理解し、それらと連携したデザイン活動を行うことができる。
- 特定の科学領域に偏らず、さまざまな知識・情報を視野に入れて問題の解決を提案することができる。